5月に書いた1200字のお話は、美しい封印を伴って旅立つ少女のこと。出立前夜のなんでもないひととき。
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ステンレス鍋で餃子を焼く練習をした。冷凍品、チルド品、自作と焼いてきて、いまはあっさりめの冷凍品に戻ったところ。市販の餃子、少し脂っこい。
フッ素加工されていないフライパンで餃子を焼こうとする時は、よほど良く予熱しないと皮が鍋の底面に張り付く。なんなら十分に思える予熱をしても張り付く。 原因と思われる蒸し焼き用の水分を入れずに時間をかけて焼けば、剥がれはするものの焼き目が強くなりすぎる。ぱりぱりを通り越して、ばりばり食感だった。難儀だ。
食べたいものがあまり思いつかない時期だったこともあり、ほとんど毎日、とにかく餃子を焼いた。 敗北感に背中を丸めてテフロンフライパンを買いに行けばすべて解決するのだけど、底面の広い鍋類をこれ以上増やしたくない気持ちがまだ勝っていた。
お鍋の説明書通りではなんとなくうまく行かず、インターネットの検索を駆使して見つけた方法を試していく。 大失敗というよりはなんとなくうまくいかない感じをなかなか抜け出せない。 おおむね上手く焼けた回に、ひとつだけがぺっとり鍋底にくっついてしまったときは、ものすごく理由を知りたかった。
こういうときに昔からやりがちなのが、漫然と同じ手順での試行を繰り返すこと。当然失敗も繰り返すという謎ルーティンにはまってしまう。 なんでか失敗の原因や対策を考えることなく、次はいけるんじゃないかと思ってしまう…そんなランダムエンカウントみたいなこと、お料理の世界では起こらないだろうに。
あれこれ試しての一週間。こうしたら8〜9割がたうまくいくだろうという手順が定まった。 お鍋は熱々にする。いったんじゅっと冷やしてから餃子を乗せる。蒸し用の水は熱湯を少しだけ。オリーブ油は餃子焼くのに向いてないかも… それでもちょっと油断すると、見事に皮が鍋底に張り付いてしまう。難儀だ。
焼き続けて食べ続けてさすがに飽きてしまったので、しばらく餃子は焼かないつもりでいる。 間の空いた次回はきっと、予熱に手を抜くなどしてまたひどい目にあうのだろうな。やらかしたとしても水に浸しておけばきれいに剥がれるのだけが救いではある。 つくづくせっかち者はステンレス鍋に向いてない。めんどくさがりには結構合っているのだけどな。予熱は鬼門、余熱は仏。
🥟余談🥟 母は餃子を家で作る人だ。皮は市販品で、しゅうまいはやらない。 自宅で餃子をこしらえるにあたり改めて内容物を尋ねてみたところ、一般的に肉餃子として紹介されているレシピとは若干異なる何かだった。あれはうち式餃子なのだな。
そうやってわざわざ尋ねておきながらだいぶ素材を省略改造した餃子は、うちの餃子とも異なる自分の餃子になった。 鶏ひき肉を使うとあっさりしておいしい。元気がある時に、また作ろう。